EMS-JP × 株式会社アドテック の場合

株式会社アドテックについて

まず、私たち株式会社アドテックについて説明させていただきます。
株式会社アドテックは、電子部品及び電子機器の製造開発、販売する会社として設立されました。
現在は複数企業の子会社化を進め、株式会社 AKIBA ホールディングスを設立しております。
株式会社アドテックはメモリ製品の製造・販売、パソコン周辺機器等の販売、IoT ソリューション事業などを手掛けております。

EMS-JP の定例営業ミーティングで相談したら大成功した話

ことの発端は 2020 年 6 月、EMS-JP が毎週開催している「定例営業ミーティング」でのことでした。
定例営業ミーティングでは、参加した会員企業のメンバーが自己紹介として自社の強みと弱みを話したり、近況報告を行ったり、こんな案件あるんだけど得意な方をご存知ないですか？と軽い相談をしたりするのですが、そこでとある案件を相談しました。その案件が、ソフトバンク社の 5G インフラ施工法に採⽤された「ポリマテリアル充填工法」です。

「ポリマテリアル充填工法」とは

日本で 2020 年より商用サービスが開始された 5G は、広い帯域幅を確保でき高速大容量の実現に有利であるものの、遮蔽物に影響を受けやすく電波が遠くに飛びにくいという特性があります。そのため、5G ネットワークの整備には特に都市部に数多くの基地局を設置する必要があります。

5G 基地局設置には、4G 基地局などで使用している既設の支持柱を活用することはもちろん、信号機や道路照明など、すでに設置されている社会インフラも活用していこうということで、政府は全国にある信号機を 5G の基地局向けに開放する閣議決定をしています。ですが、それら既存インフラ活用には強度不足や老朽化が不安視されていました。

この問題の解決策として採用されたのが「ポリマテリアル充填工法」です。
「ポリマテリアル」を支柱に充填することで、剛性が強化され、柱強度が平均 1.37 倍（最大 2.0 倍）になり、柱が屈曲することを防ぐとともに、補強用のプレートや接合部にかかる力を軽減できます。 ポリマテリアル充填工法は、あらゆる空洞部を有する支柱（信号機や道路照明）の強度を高めるポリマテリアルを充填するための画期的な技術です。

なぜこの案件を取れたのか

今回、この「ポリマテリアル充填工法」の専用の施工用治具を EMS-JP グループ会員企業の株式会社 HOKUTO さんに開発頂きました。定例営業ミーティングで相談して、そこから半年ででき上がっちゃいました！
どうしてこんなにうまくいったのか…振り返ってみると…

発想力

• モノづくりを意識しつつ、今までにない斬新なアイディア
• シンプルでありながら説得力がある

レスポンスが早い！

• 開発スピードが圧倒的に早い
• 24h365D対応を思わせる問い合わせの回答

柔軟な対応力

• 要求仕様が明確にない中でも、主導を握って開発を進めてくれた
• 現場の立場で考え、課題や追加の要求に対応してくれた

サービスメーカーへの提案力

• モノ作りが専門ではないため、その部分は全てを任せて頂けた
• 内製化として取り込まれる心配がない

…と考えることができます。
EMS-JP に参加することで、最強のモノ作り集団を仲間にできたと実感しています！

今後の展開について

今後、メンテナンスコストが日本国内では約5兆円とも言われる、対策が急がれる社会インフラの老朽化問題にも貢献できます。「ポリマテリアル」を支柱に入れる際の正確性やスピードが向上し、人身事故等のリスクを下げ安全性を高めることができます。
なにしろ、既存の信号機は20万機、街頭は59万灯あると言われていて、これらがすべて施⼯対象となるのですから、今後の展開に期待が持てるビッグビジネスと言えます。
EMS-JP の雑談からはじまった、とても大きな成功例です！